店舗開業で使える可能性のある補助金・助成金|家賃・内装・ホームページなど

店舗開業で使える補助金・助成金 のアイキャッチ

店舗を開業すると、物件の賃借、内装工事、設備購入、広告、ホームページ制作など、さまざまな費用がかかります。「こうした開業費に使える補助金はないのかな?」と思ったことはありませんか?

実際に、創業時の家賃や広告費、設備、店舗工事、ホームページ制作などが対象になる補助金・助成金はあります。ただし、「店舗を開業すれば使える補助金」が一律に用意されているわけではなく、制度ごとに対象者や対象経費が異なります。

また、補助金・助成金は申請時期や契約のタイミングも重要です。ここでは2026年9月8日時点で、世田谷区・杉並区で店舗を開業する場合に確認しておきたい主な制度を見ていきましょう。

目次

店舗開業では「何に使いたいか」から制度を探す

補助金・助成金を探すときは、「店舗開業」という言葉だけで探すより、予定している支出から候補を絞ると分かりやすくなります。

たとえば、店舗開業では次のような費用が発生します。

  • 店舗の家賃
  • 内装・改装工事費
  • 厨房機器や店舗設備などの購入費
  • 看板・チラシ・広告などの販促費
  • ホームページやECサイトの制作費

一方、同じ「店舗開業向け」の制度でも、家賃は対象になるけれど内装工事は対象外、設備は対象になるけれど汎用的なパソコンは対象外、といった違いがあります。

そのため、補助額の大きさだけを見るのではなく、自分がこれから支払う費用が対象経費に入っているかを確認することが大切です。

関連記事:店舗家賃に使える創業支援制度|世田谷区・杉並区・東京都の助成金
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東京都の「創業助成事業」

東京都内で創業する場合、まず候補になる制度の一つが東京都中小企業振興公社の「創業助成事業」です。

都内で具体的に創業を計画している人や、創業後5年未満の中小企業者等のうち一定の要件を満たす人を対象として、創業初期に必要な経費の一部を助成しています。

2026年度の主な内容は次のとおりです。

  • 助成限度額:上限400万円、下限100万円
  • 助成率:対象経費の3分の2以内
  • 賃借料
  • 広告費
  • 器具備品購入費
  • 産業財産権出願・導入費
  • 専門家指導費
  • 従業員人件費
  • 市場調査・分析費

店舗の家賃や広告、器具・備品などに使える可能性がある一方、店舗の内装・改装工事費そのものは、2026年度の対象経費には含まれていません。

また、申請には指定された創業支援を利用するなどの要件があり、募集が始まってから準備するのでは間に合わないことがあります。

2026年度第2回は9月29日から10月8日までですが、これから申請要件を整える場合は今年度の募集には間に合いません。なお、近年は毎年実施されているため、2027年度も実施される可能性は高いと思います。

東京都中小企業振興公社「創業助成事業」

関連記事:東京都の創業助成事業とは?対象経費・申請条件・募集時期を確認

商店街で実店舗を開くなら別の助成制度もある

内装・改装工事費まで含めて支援制度を探しているなら、東京都の「商店街起業・承継支援事業」も候補になります。

この制度は、都内商店街で「開業」「2店舗目の開設」「店舗の移転」「多角化」「事業承継」などを行う場合に、店舗工事や設備・備品、広告、店舗賃借料などを助成するものです。

2026年度の商店街起業・承継支援事業は、

  • 助成限度額:最大694万円
  • 助成率:3分の2以内

となっており、第3回の申請期間は2026年10月9日から10月30日17時までです。

ただし、申請から交付決定までは時間がかかります。2026年度第3回の交付決定日は2027年3月1日の予定で、東京都中小企業振興公社も審査には4か月ほどかかると案内しています。

「数週間後に店舗をオープンしたい」という段階で使うのは難しいので、開業時期と助成金のスケジュールを合わせて考える必要があります。

女性・若手男性向けの制度もある

また、女性や一定年齢以下の男性が都内商店街で店舗を開業する場合は、「若手・女性リーダー応援プログラム助成事業」もあります。

2026年度は、

  • 助成限度額:最大844万円
  • 助成率:4分の3以内

となっており、通常の商店街起業・承継支援事業より助成率や上限額が大きく設定されています。

対象者に当てはまる場合は、どちらの制度を利用できるか比較してみるとよいと思います。

東京都中小企業振興公社「都内商店街での開業助成金」

関連記事:東京都の商店街起業・承継支援事業|店舗開業で使える費用と条件(近日公開予定)

小規模事業者持続化補助金<創業型>

国の制度では、「小規模事業者持続化補助金<創業型>」も確認しておきたいところです。

小規模事業者が経営計画に基づいて行う販路開拓などを支援する制度で、広告やウェブサイト、機械装置など、店舗開業後の集客や事業展開に使える経費が対象になる場合があります。

また、第3回からは申請時点で創業直後でまだ事業活動を開始していない場合でも、一定の要件を満たせば対象になり得るようになりました。

一方、創業型を利用するには、特定創業支援等事業による支援を受けていることが重要な要件です。

2026年度第4回では、

  • 申請受付開始:2026年11月5日
  • 申請受付締切:2026年12月15日17時
  • 特定創業支援等事業による支援を受けた日と開業日の両方が、2025年12月15日から2026年12月15日までにあること

などが条件となっています。

世田谷区・杉並区とも特定創業支援等事業を実施しているため、これから開業する場合は区の創業支援もあわせて確認しておくと、利用できる制度の幅が広がります。

小規模事業者持続化補助金<創業型>公式サイト

関連記事:世田谷区で創業するときに確認したい支援制度|相談・融資・補助金を整理
関連記事:杉並区で創業するときに確認したい支援制度|相談・融資・補助金を整理

世田谷区・杉並区独自の制度も確認する

東京都や国の制度だけでなく、店舗を出す区によって利用できる支援が変わることもあります。

世田谷区

世田谷区では2026年度、ホームページ制作やECサイト構築、WEB広告制作などに使える「ITを活用した販路拡大支援」や、設備導入を対象とする「生産性向上設備導入支援」が実施されました。

  • ITを活用した販路拡大支援:上限20万円、補助率2分の1
  • 生産性向上設備導入支援:上限40万円、補助率2分の1
  • 2026年9月8日時点:受付終了

また、2025年度には創業者向けの事業所家賃支援もありましたが、2026年度は募集されていません。

世田谷区「中小事業者経営支援補助金のご案内」

関連記事:世田谷区で創業するときに確認したい支援制度|相談・融資・補助金を整理

杉並区

一方、杉並区では2026年度、「創業スタートアップ助成事業」が実施されています。

創業後6か月以内などの条件を満たす事業者は、

  • 事業所家賃助成:上限30万円、助成率3分の2
  • ホームページ等作成助成:上限20万円、助成率3分の2

のいずれか一方を申請できます。

2026年度第2回の申込期間は2026年10月1日から11月30日までです。

「世田谷区と杉並区なら似たような制度があるだろう」と思うかもしれませんが、実際にはこのように内容がかなり違います。開業場所が決まったら、その区独自の制度も確認しておきましょう。

杉並区「創業スタートアップ助成事業」

関連記事:杉並区で創業するときに確認したい支援制度|相談・融資・補助金を整理

申請前に契約・発注のタイミングを確認する

使えそうな補助金・助成金が見つかったら、すぐに契約や発注を進める前に、対象期間を確認してください。

制度によっては、

申請
→ 審査
→ 交付決定
→ 契約・発注
→ 納品・支払い
→ 実績報告
→ 補助金・助成金の支給

という流れになります。

一方、杉並区の事業所家賃助成のように、申請時点ですでに賃貸借契約を締結していることが必要な制度もあります。

つまり、補助金・助成金には「とにかく契約前に申請すればいい」という共通ルールがあるわけではありません。

いつ申請するのか
→ いつから契約・発注できるのか
→ いつまでに支払いを終える必要があるのか

を制度ごとに確認してから進めることが大切です。

また、店舗物件を契約する場合は、補助金だけでなく、その物件で予定する営業ができるかという許認可面も先に確認しておきましょう。

関連記事:店舗物件を契約する前に確認したい許認可|用途地域・建築・消防・営業許可のチェックポイント

補助金だけで開業資金を準備しようとしない

補助金や助成金が使えれば、店舗開業時の負担を軽くできます。ただ、開業資金そのものを補助金だけで準備するのは難しいと思います。

というのも、申請しても採択されない場合があるうえ、多くの制度では経費をいったん自分で支払い、後から補助金・助成金を受け取るからです。

そのため、店舗開業では、

自己資金
→ 日本政策金融公庫などの創業融資
→ 自治体の融資制度
→ 補助金・助成金

を組み合わせて資金計画を考えるのが現実的です。

補助金が採択されることを前提に物件契約や工事計画を組むのではなく、補助金がなくても開業できる資金計画を基本にしておくと安心です。

関連記事:日本政策金融公庫の創業融資|新規開業・スタートアップ支援資金の基本
関連記事:店舗開業資金を準備するときに確認したい制度|融資・補助金・創業支援の違い(近日公開予定)

まとめ

店舗開業に使える可能性のある補助金・助成金はありますが、家賃、内装、設備、ホームページなど、どの費用を対象にできるかは制度によって異なります。

また、申請や契約の順番を間違えると対象外になることもあります。開業場所と予定している支出が見えてきたら、実際に契約・発注する前に使える制度がないか確認しておきましょう。


対象地域: 世田谷区・杉並区
情報確認日: 2026年9月8日

主な確認資料

補助金・助成金は、募集期間中でも予算上限に達して受付を終了したり、年度によって対象者・対象経費・補助額等が変更されたりすることがあります。実際に利用を検討するときは、最新年度の情報を確認してください。

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