看板を変更するときの手続きガイド|店名・デザイン・大きさを変えるなら

店舗の看板を変更するとき手続きは必要? のアイキャッチ

店舗の看板は、設置してからも店名やロゴ、デザイン、大きさなどを変更したくなる場面があります。
すでに屋外広告物の許可を受けている看板であっても、看板本体を作り直すかどうかにかかわらず、変更内容によっては改めて許可が必要になります。

一方で、表示内容や形態を変えない補強工事や塗装替えのように、変更許可が不要なケースもあります。
何を変えるかによって必要な手続は変わってくるので、まずは「屋外広告物の変更許可」が必要になるケースから見ていきましょう。

目次

許可済みの看板内容を変えるときは、変更許可が原則

東京都例規集「東京都屋外広告物条例」では、すでに許可を受けた広告物について、

  • 表示内容を変更する
  • 広告物を改造する
  • 広告物を移転する

場合は、規則で定める例外を除き、改めて許可を受ける必要があると定められています。

そのため、許可を受けて設置している看板で、

旧店舗名 → 新店舗名

のように表示内容を変えるときも、
「同じ看板枠を使うのだから手続は不要」とは限りません。

関連記事:居抜き店舗に残った看板、そのまま使っても大丈夫?|許可・名義・表示変更のチェックポイント

どんな変更で許可が必要になる?

東京都屋外広告物条例では、「表示の内容に変更を加える」「改造する」「移転する」場合を変更許可の対象としています。
店舗看板に置き換えると、たとえば次のような変更をするときは確認が必要です。

  • 店名や表示内容を変更する
  • ロゴやデザインを変更する
  • 看板の大きさを変更する
  • 看板の構造を変更する
  • 看板を別の位置へ移動する

とはいえ、実際の変更内容が変更許可に該当するかどうか、判断しにくい場合もあります。
特に色彩や細かなデザインの変更については、変更前後の図面を用意したうえで、屋外広告物の担当窓口へ確認しておくと確実です。

変更許可が不要なケースもある

すべての修理や塗り直しに変更許可が必要になるわけではありません

東京都例規集「東京都屋外広告物条例施行規則」では、広告物の表示内容または形態に変更を来さない補強工作や塗装替えなどについて、変更許可を不要とするものと定めています。

たとえば、表示内容や看板の形を変えずに、

  • 劣化した部分を補強する
  • 同じ表示内容・形態のまま塗装を直す

といった維持・補修をする場合は、この例外に該当する可能性があります。
ここで押さえておきたいのは、単に「修理だから大丈夫」と考えるのではなく、表示内容や形態が変わるかどうかで判断する、という点です。

店名・会社名が変わる場合は「変更許可」と「変更届」を分けて考える

名前の変更には、少し紛らわしい2種類の手続があります。

看板に表示する店名などを変える

看板そのものに表示されている店名・ロゴなどを変更する場合は、広告物の表示内容の変更として、変更許可が問題になります。

許可を受けた人・会社の名称や住所が変わる

一方、許可を受けた広告主の住所・氏名・法人名・代表者などに変更があった場合には、屋外広告物広告主等変更届を提出します。
様式は東京都都市整備局「屋外広告物関係書式」から確認できます。

つまり、

看板に書いてある内容を変更する
→ 変更許可を確認

許可を受けた広告主の名称・住所等が変わる
→ 広告主等変更届を確認

という違いがあります。
居抜き店舗で前のテナントから新しいテナントへ変わる場合などは、表示内容と広告主の両方が変わることがあるため、それぞれの手続を確認しておきましょう。

関連記事:居抜き店舗に残った看板、そのまま使っても大丈夫?|許可・名義・表示変更のチェックポイント

変更許可の申請には何が必要?

変更許可についても、東京都の屋外広告物許可申請書を使用します。
東京都屋外広告物条例施行規則では、新規・変更・継続などの許可について同じ許可申請書を使う仕組みになっています。

変更する内容に応じて、変更後の看板の状態が分かる図面などを添付します。
具体的な必要書類は変更内容によって異なるため、申請前に担当窓口へ確認しておきましょう。

また、現在許可を受けている広告物が広告塔・広告板・アーチ・装飾街路灯の場合、変更許可の申請には屋外広告物安全点検報告書の添付が必要です。
2026年4月1日から安全点検関係の様式が変更されているため、東京都都市整備局「屋外広告物関係書式」で最新の様式を確認しましょう。

世田谷区では変更前に風景づくりの協議が必要になる場合がある

世田谷区では、屋外広告物の変更についても、設置場所と規模によって風景づくり条例に基づく変更協議が必要になる場合があります。
対象となるのは、環状7号線・環状8号線の道路区域や道路に面する敷地で、屋外広告物変更許可申請に係る表示面積の合計が10㎡を超える場合です。

世田谷区風景づくり条例施行規則では、変更協議を屋外広告物変更許可申請の前で、かつ計画の変更が可能な時までに行うこととしています。
つまり、対象となる看板では、変更後のデザインや施工を完全に確定してしまう前に協議しておく必要があります。

関連記事:世田谷区で看板を出すなら|屋外広告物許可の申請先・必要書類・手続きの流れ

杉並区でも変更内容によって景観事前相談が必要

杉並区でも、広告塔・広告板について一定の変更を行う場合、場所と規模によって景観の事前相談が必要です。

対象となる行為には、

  • 増築
  • 改築
  • 移転
  • 外観を変更する修繕・模様替え
  • 色彩の変更

などが含まれます。

事前相談の対象になる表示面積は地域によって異なり、第一種・第二種低層住居専用地域などでは合計5㎡超、水とみどりの景観形成重点地区の一定区域では合計10㎡超が基準になります。
提出時期は、東京都屋外広告物条例に基づく許可申請の前までです。

関連記事:杉並区で看板を出すなら|屋外広告物許可の申請先・必要書類・手続きの流れ

道路上空に出ている看板を変更する場合

袖看板・突出看板が道路境界を越えて道路上空へ出ている場合は、屋外広告物許可だけでなく道路占用許可も関係しています。
看板の出幅・大きさ・設置位置などを変更すると、道路占用許可を受けている内容にも影響する可能性があります。

そのため、道路上空の看板を変更するときは、屋外広告物の担当窓口だけでなく、道路管理者にも変更内容を確認しておきましょう。
工事のために道路上で作業する場合には、道路使用許可についても確認が必要です。

関連記事:看板が道路にはみ出すなら道路占用許可も必要?|世田谷区・杉並区の場合
関連記事:看板設置時に「道路使用許可」が必要になるケースも!道路占用許可との違いも整理

大型看板を改造する場合は工作物確認も忘れずに

高さが4mを超える広告塔・広告板などは、建築基準法に基づく工作物確認の対象になる場合があります。

すでに設置されている大型看板について、

  • 高さを変更する
  • 構造を変更する
  • 支柱や取付方法を変更する

などの改造を行う場合は、屋外広告物の変更許可だけで判断せず、建築基準法上の手続が必要にならないかも確認しておきましょう。

関連記事:看板の高さが4mを超えたら要注意|工作物確認と屋外広告物許可はどう違う?

変更する前に、まず現在の許可内容を確認する

看板を変更するときは、現在の許可内容を先に確認しておくと手続を整理しやすくなります。

確認したいのは、

  • 屋外広告物許可書
  • 許可番号
  • 許可期間
  • 現在許可されている表示内容
  • 看板の大きさ・位置・構造
  • 道路占用許可の有無
  • 大型看板の場合は工作物確認の有無

などです。

そのうえで、「現在の許可内容から何を変更するのか」を図面やデザイン案で整理して、担当窓口へ確認します。
看板業者へ変更工事を発注してから必要な手続に気付くよりも、デザインや工事内容を確定する前に確認しておくほうがスムーズです。

まとめ

許可を受けた看板の店名・表示内容・大きさ・構造・設置位置などを変更する場合は、東京都屋外広告物条例に基づく変更許可が必要になることがあります。
一方、表示内容や形態を変えない補強工事・塗装替えなどは、変更許可が不要となる場合もあります。

変更内容によっては景観協議・道路占用・工作物確認など別の手続にも影響するため、現在の許可内容と変更後の計画を比べながら、工事前に必要な手続を確認しておくことが大切です。


対象地域:東京都世田谷区・杉並区
情報確認日:2026年9月3日

主な確認資料

※屋外広告物の許可基準・申請方法・様式等は変更される場合があります。また、変更内容によって必要な手続は異なります。実際に変更する際は、現在の許可書や変更後の図面等を用意したうえで、各担当窓口の最新情報を確認しておきましょう。

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